2-4 微生物が住みやすい環境

微生物は土の中で暮らす生き物です。
人間が快適な家を好むように、微生物にも住みやすい環境があります。

土の中に空気や水、有機物があり、適度な温度が保たれていると、微生物は活発に働きます。
反対に、乾燥や過湿(かしつ)、高温などの環境では活動が弱くなります。

良い土とは、野菜だけでなく、微生物にとっても住みやすい土なのです。

微生物が住みやすい環境

空気がある(通気性)

微生物の多くは呼吸をしています。そのため土の中には適度な空気が必要です。

土が固く締まり過ぎると空気が入らず、微生物の活動は弱くなります。
団粒構造の発達した土は、適度なすき間があり、空気が入りやすくなります。このようなフカフカの土は、微生物が暮らしやすい環境になります。

団粒構造:土の細かな粒が有機物などと結びついて小さな塊になった構造。


適度な水分がある(保水性&排水性)

微生物は土の中の水分を利用しながら活動しています。しかし、水が少な過ぎても多過ぎても良くありません。

乾燥すると活動が弱まり、有機物の分解も進みにくくなります。
反対に、水が溜まり過ぎると土の中が酸素不足になり、微生物のバランスが崩れやすくなります。

保水性と排水性のバランスが取れた土は、微生物が活動しやすい環境になります。


エサ(有機物)がある

微生物も生き物です。活動するためにはエサが必要です。

雑草、落ち葉、稲わら、もみ殻、米ぬかなどの有機物は、微生物にとって大切なエサになります。
また、野菜や雑草の根が枯れた後も、土の中では微生物のエサになります。

自然界では、有機物が絶えず供給されることで微生物の世界が維持されています。


適温である

微生物は一年中活動していますが、極端な高温や低温では活動が弱まります。

特に夏の裸地は地温が高くなりやすく、微生物にとって厳しい環境になります。
草や落ち葉で土を覆うことで地温の変化がゆるやかになり、微生物も安定して暮らすことができます。


土を裸にしない

森林や草原では、地面の多くが植物や落ち葉などで覆われています。その下では、さまざまな微生物が活動しています。
土を裸にしないことは、微生物を育てるための最も自然な方法のひとつです。

土が裸になると

・乾燥しやすい
・高温になりやすい
・雨で土が固まりやすい
・有機物が減る
・微生物が活動しにくくなる

草や落ち葉、わらなどで土を覆うと

・乾燥を防ぐ
・地温を安定させる
・雨から土を守る
・微生物のエサになる
・団粒構造を守る

草マルチに向いていない草

刈った草の多くは草マルチとして利用できますが、種ができた草や、地下茎・ほふく茎で増えやすい草は、そのまま畑へ戻すと再び増えることがあります。

スギナ、ドクダミ、ハマスゲ、ヨモギなど地下部から再生しやすい草や、種をつけたイネ科などの草は、無理に草マルチへ使わず畑の外へ出すと安心です。